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2004.04.12

■□□□□「睡眠について」

 眠りに落ちる瞬間、私は死の匂いを感じる。
 それは、考えてみれば当然のことかもしれない。
 人間の精神は無から生じ、やがて必ず無に還る。
 睡眠とは、この無を有限で体験することなのだ。
 そう、睡眠とは、無に還るためのトレーニングなのだ。
 さあ、夜がやってきた。
 眠る時間だ。
 眠気は、食虫植物から分泌されるような抗しがたい芳香とともに私を包む。
 眠りに落ちる瞬間、私の痺れた脳髄は、喜びに溢れ、もう二度と目覚めたくないと考える。
 しかし、それなのに、翌朝になると、目覚めてしまう。
 遠い昔、母親の子宮から強制的に排出された時の強烈な不快感を本能的に思い出しながら、目覚めるのだ。
 これでは、まだまだ練習不足だ。
 何の快楽も苦痛も感じないまま、睡眠と覚醒を受け入れられるようになれば、このトレーニングは完了するのだ。
 それまでの道程は、まだまだ遠い。

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